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夏をしに行く、について
2023/08/20 17:24アメブロ

好きな季節は?と訊かれたら、夏です!と答える、雪国育ちの僕です

飛行機に乗って、豊岡へ
出演する豊岡演劇祭の準備に向かいます

夏をしに行きます
この夏は大事な夏だから、
と、去年も一昨年も言ってた気がしますが

しっかりやってきます。




先日
ふと思いついて、スマートフォンのメモ機能に、自分の「苦手(嫌い)なもの」を書き出してみました。自分とダラダラおしゃべりをするみたいな気持ちで
そしたらいっぱい書くことがあって、
しばらく「ね~そうだよね~」とか思いながら見返してました。そのあと、全部消しました。




「好きなもの」はですね、夏と、夏の終わりの始まりと、あのさびしさと、これでもかと汗をかいたあとのシャワーと、うれしそうな犬と、やさしいピアノの音と、力強いバイオリンの音と、走る電車に向かって手を振る親子と、おばあちゃんのユーモアと、別れ際の握手と、
飛行機が離陸する前に限界までスピードをあげて走り続けているあの瞬間と、

少年ジャンプみたいな台詞を言ってしまって、そのあとニヤニヤしてごまかそうとする僕に、「いや、わかるよ」と真顔で答える僕の友達と

母親がいつも電話でうれしそうに話す、実家の玄関先に毎年来るツバメたちの話、
とかです。




今、ツバメのこどもたちは毎日飛ぶ練習をしていて、
もうじきみんなで、遥か遠い外国を目指して旅立つそうです。




出会うこと、について(出演します)
2023/06/07 07:37アメブロ

こんにちは、お久しぶりです、滋です。

ちょっと、昔話をさせてください。

芝居を始めたばかりの頃、
僕は、大きなスーパーの野菜部でアルバイトをしていました。

朝7:30から、演劇の研究生の授業(夜間部でした)が始まる18:00まで。水曜日の休み以外の毎日、そこで働いていました。
当時住んでいたアパートからとても遠かったので、朝も早く、あの頃はほとんど寝てなかった気がします。今まで、たくさんのアルバイトをしてきましたが、今思い返しても、肉体的に一番しんどかった日々でした。

そのスーパーの地下の野菜部で、毎日一緒にいたのが、中国から来ていた唐(トウ)さんでした。
唐さんは、僕より前からそこで働いていた、日本語がけっこう話せる、優しい大男でした。そして笑顔がかわいかった。

そのスーパーは、野菜部、惣菜部、青果部、精肉部など、たくさんありましたが、そこで働くアルバイトの中で、日本人は僕ひとりでした。中国やカンボジア、ベトナムから来ている人がほとんどで、日本語がほとんどわからない人もいました。チーフや社員さんから「お前日本人なんだから、バイトのみんなに指示を伝えとけ」と言われました。めちゃくちゃです。オロオロしていた僕は、中国語の話せる唐さんにいつも助けてもらっていました。




「サトさん、こっちこっち!」
ある日の朝の作業中、いつものように空腹と眠気でふらふらと作業をしている僕を、非常階段のところから唐さんが小声で手招きしました。
ニコニコ笑顔の唐さんは、僕を非常階段に引っ張りこむと、自分のエプロンのポケットを指差して言いました。
「早く食べて!!」
唐さんのエプロンのポケットには、惣菜部の仲間からもらってきた熱々の唐揚げがパンパンに(直に)入っていました。僕は爆笑しました。僕と唐さんは、二人で階段のところでちっちゃくなって、急いで食べました。


唐さんに、会いたいなぁと思っています。
覚えているかなぁ
僕はね唐さん、人生の唐揚げの中で、あの時非常階段でしゃがんで食べた唐揚げが、いちばんおいしかったのよ


中国から来ているアルバイトのみんなの食事会に、唐さんが僕を誘ってくれた時、
中国語でおしゃべりしているみんなにむかって突然「お前ら!日本語で話せ!サトさんがわかんないだろ!」と、怒鳴ったりして
僕はすごく困ったけど、でも、そういう不器用な唐さんの優しさが、すごく好きでした。

唐さん、元気かな
僕がスーパーを辞める時、小さな段ボールの切れ端に電話番号を書いて渡してくれたよね
結局電話をかけることはなかったんだけど、ずっと御守りみたいにその段ボールの切れ端を僕は財布に入れてました


□□□□□□□


スーパーで出会った中国人の唐さんや、

朝の満員電車の乗客を押し込むアルバイトで一緒だった、弁護士を目指していた中村さん。バイト辞める時「いつか僕が捕まったら助けてくださいね!」と言ったら笑って、握手した
日雇いの工事現場でよく一緒になって、いつもお互いを励ましあっていた丸山くん。一度、僕の芝居を観に来てくれた




みんなみんな
お元気ですか

出演する舞台が、もうすぐ本番です。
バタバタと最後の追い込みの中、ちょっとだけ、不意に、そんなことを思い出したりしている僕がいます。

今回はじめましての方がたくさんの座組です。マスクをつけたままの稽古の中で、それでもやっとみんなの顔が見えてきた気がしています。みんな、優しい仲間です。

僕は、年々出会いが下手くそになっているのかも知れず
だから、その事に気がついていたから、急に今、いろいろ思い出したりしているのかもしれません

ちゃんと出会って、別れること
もしかしたらまた会えるかもしれないとか、僕はすぐ考えて、そうしてごまかすさみしさ
別れはくる、必ず


芝居をやります。
唐さん、中村さん、丸山くん、
お元気ですか?
僕は元気です

□□□□□□□□□□□□□□

世田谷シルク第14回公演

「工場」「夜景には写らない」

2023年6月14日(水)〜18日(日)


脚本・演出 堀川炎


 世界は”すこし変”で彩られている


【会場】

座・高円寺1

(JR高円寺駅 北口徒歩5分)

(東京都杉並区高円寺北2-1-2)


【日程】

6/14(水) ♦︎工場19:30〜(初日割)

 15(木) ♢夜景19:30〜(初日割)

 16(金) ♦︎工場14:00〜(託児サービス)

     ♢夜景19:30〜

 17(土) ♢夜景11:00〜(託児サービス)

     ♦︎工場15:00〜(託児サービス)

 18(日) ♦︎工場11:00〜

     ♢夜景15:00〜


【チケット料金】(前売り・予約ともに)

・初日割引 4,500円

・通常料金 5,000円

・U-25        3,500円(身分証提示)


★セット割 9,000円(前売りのみ)


【チケット取り扱い】

○世田谷シルク

 https://www.setagaya-silk.com

○座・高円寺チケットボックス

 https://za-koenji.jp/ticket/


【出演者】

ーー工場ーー

石川彰子(青年団)

大迫健司(関かおりPUNCTUMUN)

大原富如(ユトサトリ。)

串尾一輝(青年団/グループ・野原)

佐藤滋(青年団/滋企画)

須﨑天啓

堀川炎(世田谷シルク)


ーー夜景には写らないーー

石川彰子(青年団)

岩田裕耳

大迫健司(関かおりPUNCTUMUN)

大原富如(ユトサトリ。)

佐藤滋(青年団/滋企画)

高野将大

塚越健一

野島優奈

橋詰高志

矢内久美子(創造集団g-クラウド)


【スタッフ】

舞台監督:土居歩

照明:阿部将之(LICHT-ER)

音響:佐久間修一(POCO)

作曲:竹内一樹

舞台美術:鈴木健介

演出補:海野広雄(オフィス櫻華)

演出助手:紫藤祐弥(ダンサンブル)、南咲

宣伝美術:金定和沙

イラスト製作:美藤圭

写真:大倉英揮

映像:神之門隆広

制作:太田久美子(青年団)


【お問い合わせ】

世田谷シルク

 050-3575-9794(全日 10:00〜18:00)

 info@setagaya-silk.com






さよなら『K2』、について
2023/05/03 07:13アメブロ
滋企画『K2』が終わりました。
終わってから、まるまる1ヶ月(!)経って、ようやくこうしてブログを書くことができています。
ご来場、応援、本当にありがとうございました。
たのしかった。


撮影 相川博昭さん

終わってしまった
ということは
「もう、あの二人(ハロルドとテイラー)には会えない」
ということ
それを、辛くても、握りこぶしをつくって堪えて噛み締めることが
『K2』が終わった、という"穴ぼこ"の存在を認めることが
とってもさみしくて、いとおしくて
ですね

それはきっとまた、これから、出会う人たちとも同じように
一緒に夢中になって、笑って泣いて苦しんで、を する
その時にも
きっと忘れないでいようと思っているわけで

あああ

僕はきっとこうして さよならばっかりをするために生きている
んじゃないかって 思ったりしています。

さよならする、ってわかっていて
また、出会いにいきます


撮影 相川博昭さん

芝居はつくって、上演したら消えてなくなり
山は 登ったら下りて
人は出会って、別れて
僕は生きて、いつかいなくなる


芝居を、やろうと思います。
もっともっと


もっと出会って、もっと別れて、
もっと泣きながら生きようと思います
だってしょうがないじゃんか!

終わっちゃった
台本を手にした日から、『K2』は僕にとって いつも、ずっと大切でした

あの時の思いつき、"心のはずみ"(←爍綽との主宰、佐久間麻由さんの言葉をお借りしてます)を、
捨てないで、本当によかった





滋企画は、来年2024年1月末、こまばアゴラ劇場で、
演出家、西悟志さん
俳優、伊東沙保さん
と一緒に
シェイクスピアの『オセロー』をやります。
『K2』に負けず劣らず、でっかい山です。さみしがっている暇がないくらいでっかい山にまた、登り始めました。
そのまま、いきます。


そしていつかその時がきたら、
ゆっくりふりかえって

ああ さみしいなぁ
去りがたいなぁと
泣けたらいい と思っています


撮影 相川博昭さん






サミットプッシュ、について
2023/03/22 00:32アメブロ
サミットプッシュ というのは、
登山の言葉で、「山頂への最終アタック」のことです。
何日も時間をかけて高所に身体を慣らし、天候を待ち(しかし食料や体力の限界があるのでずっと待てるわけではない、時間との戦い)、そしていよいよ最終キャンプ地のテントを出発し、登頂を目指すのです。


山山山山山山山山山山


滋企画、という企画を立ち上げました。
そして、『K2』というお芝居をやります。
K2というのは、カラコルム山脈にある、8,611mの高峰の呼び名です。死の山とも呼ばれる危険な山です。そのK2の氷壁で身動きの取れなくなった二人の男の、お話です。


ここまで、いろんなことがあって、たくさんの人に助けられて、応援してもらって、ここまで来ました。
今、会場であるぼくの大好きな劇場、こまばアゴラ劇場に入り、セットを組み、最後の調整をしています。
山登りに例えるならば、最終アタック
サミットプッシュです。
今日、山頂が見えました。
まだです。まだ、あともう少し、もう少し先、もう少し上

演出のいとうちゃん、共演の宏さん、舞台美術家のスズケン、谷さん、舞台監督の中西くん、小川さん、音響の泉ちゃん、照明の西本さん、聖子さん、鈴村さん、ぐっさん、そして制作の河野さん、安藤さん。
いや、本当はその他にもたくさんのみなさん、いや、ほんとに、やっぱり書ききれないのですが、

ついにここまで、来ました。
いや、決して振り返るつもりではなく
前へ!前へだぞ!!だってまだたどり着いていないのだから当たり前だ

ただ、
今(昨日は搬入、セットの立て込み。今日は場当たりでした。明日も場当たり、そして通し稽古。本番まであと二日)は、サミットプッシュ
頂上への最終アタック
それは間違いなく

苦しく
でもうれしい

ふと
何かに似てるな、と思って
思い出したのは
1500m走の、ラスト200mあたり
あの、トラックのカーブを曲がるあたり
つまりはとても苦しくて
とてもしあわせな



山山山山山山山山山山


滋企画『K2』
公演期間:3月24日(金)〜4月2日(日)
会場:こまばアゴラ劇場

作:パトリック・メイヤーズ 翻訳:小田島雄志
演出:伊藤毅(青年団リンク やしゃご)
出演:太田宏(青年団) 佐藤滋(青年団)

3月24日(金) 19:00
3月25日(土) 13:00 / 18:00☆
3月26日(日) 14:00
3月27日(月) 19:00
3月28日(火) 休演日
3月29日(水) 19:00☆
3月30日(木) 14:00 / 19:00☆
3月31日(金) 19:00
4月1日(土) 13:00 / 18:00
4月2日(日) 14:00
☆=終演後アフタートークあり
上演時間は110分前後を予定

*政府より、3/13から「マスクの着用は個人の判断に委ねることを基本とする」と発表がありましたが、本公演につきましては、予約開始時点の感染症対策ガイドラインに則して開催させていただきます。つきましては、ご観劇中はマスクのご着用をお願いいたします。

公演詳細
https://shigeru-kikaku.com/k2

千秋楽について
2022/10/23 19:30アメブロ
ただいま、2022年10月23日(日)18:00です。
ヌトミック『SUPERHUMAN2022』の千秋楽が、芝公園で始まりました。
お天気が心配だったのですが、三日間ともお天気で本当によかった。

僕は今、自宅でこの文章を書いています。

コロナ陽性になってしまいました。
本番4日前の朝、念のため調べた自宅での抗原検査キットで、陽性が出ました。そのまま病院で陽性判定を受けました。

○○○○○○○

ヌトミック、出演が決まった時、僕はものすごくうれしかった。
だから、こんなことになってしまって、とても悔しくて、悲しかったです。

今日は千秋楽、僕は芝公園には行かれないのですが、
ヌトミックのみんなの上演に合わせて、ここで
書いてみようと思っています。
終演時刻までにアップするつもりなので、誤字脱字や、読みにくいところや(いつもそうかも)、あるかもですが…

開演します

○○○○○○○

ヌトミックの稽古、とても楽しくて、毎日しあわせでした。
僕の、力みや雑さが邪魔をして、シーンが固くなったり怖くなったりしてしまってる気がして、どうすればいいのかひとりで悶々とする瞬間もありました(それは、僕の俳優としての悪い癖のひとつで、課題でもあると思ってます)。
それでも、ヌトミックの稽古場はいつでも柔らかく、おだやかで、そしてとてもフラットでした。
だから、ここに身を預けるつもりでいればきっと大丈夫だ、とも思っていました。
それは例えば、バラバラだったリズムが、いつの間にかなんだか面白いリズムになって聴こえてくるように、焦らず、決めつけず、楽しんでいればきっと、
と、そんな風に思える稽古場でした。

僕にとって最後の稽古となってしまった日、その日の通し稽古の時、僕は汗だくでハアハア言いながら、ニヤニヤしてる自分に気づいていました。
自分のパフォーマンスがうまくいったから、では決してありません。自分はまだまだ、課題はいっぱいあるなぁ とか思いながら、
でも、楽しくってうれしくって、
一旦ハケた僕は稽古場の壁に寄りかかりながら、ずっとニヤニヤしていました。

○○○○○○○


コロナ陽性になってしまった人が、「ごめんなさい」って言うのを、僕は今まで何度も聞いたし、その度に「謝らなくていいんだよ…あなたは悪くないよ!」と言いました。言ったし、本当に、そう思っています。
そして、でも、自分がこうしてその立場になった時、どうしてもやっぱり、「ごめんなさい」と言ってしまいました。迷惑をかけて、負担をかけて、心配をかけて、本当に申し訳ない。ごめんなさい。そう言うことしかできなかったです。

○○○○○○○

陽性判定が出た日、制作の河野さんが、稽古場とテレビ電話をつないでくれました。正直に言えば、つながる前、どんな顔をすればいいのかわからず、ちょっとだけ逃げ出したい気持ちになりました。
そして、テレビ電話に映ったのは、みんなのやさしい笑顔と、あの稽古場でした。
自分が何をしゃべったのかわからないけど、みんなの顔を見られてすごくすごく、うれしかったです。


○○○○○○○

そういえば
電話で話していた実家の母親に、「ご心配おかけして、スンマセン」と何度も言ってたら、怒られました。「ご心配、ありがとうございます」って言いなさい、と言われました。

みなさん、ご心配、本当に、ありがとうございます。

○○○○○○○

もうじき、終演する時間ですね

僕が出られなくなっても、キャンセルせずに観にいってくれた友達が、「楽しかったよ~!」と連絡をくれました。奥の林からしげるが走って出て来るんじゃないかって思ったよ、と言ってくれる人もいました。気持ちとしては、本当にそんな感じです。この部屋から大声を出して届くなら叫びたいし、せめて、カーテンコールの拍手の音に合わせて、僕も拍手をします。

ヌトミックのみなさん、額田さん、河野さん、深澤さん、原田さん、ビリーくん、
Aokidさん、東郷さん、
そして中野さん、平野さん、
そしてスタッフのみなさん
千秋楽 本当におめでとうございます


僕も、出演はできなかったけれど、関われたんだ、と思っています。
本番の、東京タワーの前、芝公園には立てなかったけど、
あの稽古場にはいられた、こと
しあわせでした
しあわせだ

ありがとうございます


今は
「きっとまたやりましょう」
と言ってもらえたこと、を
まるで真正面から、まるまる本気で受け止めて、抱きしめて、寝ます。





ゆうべの月について
2022/08/16 14:52アメブロ



豊岡へ、青年団の公演のための合宿に来ています。
夜、稽古のあと、劇場からひとりでぶらぶら歩いて最寄りのコンビニまで 最寄りの、といってもだいぶ遠いのですが


でもこの暗い長い一本道を歩くのが、僕は嫌いではなくて
そういえばゆうべも月がすごくて 大きくて
ちょっと赤いんですね、それが雲に隠れたり出てきたり

その月を眺めながらぶらぶら歩いていて
思い出したりしていました
月を見ながら話した、あの人やあの人やあの人のこと
月を見てほしくて電話をかけたこともありました 迷惑がらずに出てくれたこと


「月がすごいよね、」「ほんとだね」
そういうことが話したくてしかたがない夜に
それがかなわずひとりで歩く夜に
そういう夜に
昨日も、
去年も、
数年前も、無いんじゃないか とか思ったりして

入道雲に、昨日も去年も数年前も無いのとおんなじように

○○○○○○○○○○○○○○○○○○

夏が始まった、と思って
麦わら帽子と虫取網を取りに家に帰って
あわてて玄関を飛び出た僕は
もうすでに夏の終わりの匂いを鼻の先っぽで嗅いでしまっていて
それにわざと気づかないように
走った
サンダルで

この夏は特別だ
と、毎年思います
今年もちゃんと思っています
目前にやることがちゃんとある
夏休みの宿題みたいに無理矢理に渡されたものではなくて
自分で自分の、目の前に置いた宿題
これをやって
夢中でやって

ふと顔を上げたら、秋にでもなっていればいい
それでいい


入道雲について〈出演します〉
2022/07/05 10:46アメブロ

まばたきの間に梅雨は終わっていて、びっくりするような暑さがやってきましたが
みなさんお元気ですか
僕は元気です



「最近ちゃんとぼんやりできてないかもしれない」
と、ふと、思って
その理由はすぐに手にしてしまうスマートフォンのせいかもしれないと気づいて
いつも乗る電車の中で、
耳にイヤホンさして音楽聴いたり、TwitterやInstagram見たりせずに、
吊革つかまったままぼんやりしてみようとしました
そしたらようやく、ポツリポツリと遠慮がちに聞こえてくる声があって
それは他の誰でもない
自分の声

「ごめんよ、今ちょっといい?」

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

もちろん
こちらこそごめん
話さなきゃいけないこと、話したいこと
いっぱいあったのに

えっと、どですか
いやぁ時間が早くてね、ずっと言ってるかもだけど

でも入道雲は相変わらずだね
だから入道雲見てるとタイムスリップするみたいな気持ちになるね
高校時代のサッカー部のグラウンドから見てたやつとおんなじだから


お前、ずっとおんなじこと言ってるね


∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ゆうべ
どうってことない話題でLINEをくれたともだちに
真夜中に電話をかけてたくさん話しました
相変わらずの口調を聞きながら、あいつの表情を、想像してみたりしていました

話したり、黙ったり
平気で何分か黙ってたり
でもお互い全然気にしなかったり

20年前くらいにも、よくこんな電話をしてたね
途中でどっちかが寝てたりしてた

今はなんかカタカタ聞こえてるぞ
忙しいあいつのことだから、仕事でもしながら電話してんのか
相変わらずだなおい



それからあいつは、今自分の身体に起きている、少しびっくりするような出来事を、あっけらかんと話してくれました

でも大丈夫 お前なら大丈夫
と 僕もあっけらかんと(何度も)言いました 大丈夫 絶対大丈夫


あ、あとそうだ、誕生日おめでとう

おやすみ またな


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞



七夕の日から始まる、やしゃご『きゃんと、すたんどみー、なう。』のこと、書きます。
やしゃごは、僕の大好きな、伊藤毅くんが主宰の劇団です。
いとうちゃんと、いとうちゃんのこと大好きな役者とスタッフが集まって、わいわいと楽しく、しんどく、つらく、うれしいことを、しています。


この作品を、僕は五年前、客席から観ていました。
終演後席をなかなか立てず、家に帰る気持ちになれず、「どうすりゃいいのよ」といとうちゃんに詰めよって、笑われました。そんな思い出があります。
今回、出演します。うれしいな。なるべくたくさんの人に観てもらって、届けられたらしあわせです。

ぜひ、池袋へいらしていただけたらと思っています。
お待ちしています。


(チケット予約はこちらからできますのでよかったら…↓)
https://ticket.corich.jp/apply/141269/005/

芸劇eyes
青年団リンク やしゃご
『きゃんと、すたんどみー、なう。』
作・演出 伊藤 毅

2022年7月7日(木)~7月17日(日)
東京芸術劇場シアターイースト

▼詳細▼
https://itokikaku.jimdofree.com/

◢◤◢◤◢◤◢◤◢◤

----------------------------------------
関東圏郊外。三人姉妹が住む一軒家。
長女は、知的障がい者である。
親はもうなく、主に三女が家を仕切っている。

次女が結婚し、夫と建てた新居への引っ越し日。

引っ越し業者とともに作業をする姉妹たち。
そこに、長女と結婚したいという男が現れる。

----------------------------------------
これは、2017年の初演時に寄せたあらすじです。
この5 年の間に、それまでの問題はそのままで、様々なことが変わりすぎてしまった気がします。

2022 年の『きゃんと、すたんどみー、なう。』は、上演当初とは違うお話になるかもしれません。
何にせよ、今のやしゃごのできるだけをお見せ出来たらと思っております。

ぜひ、皆さま、万障お繰り合わせの上、足をお運びいただけますと幸いです。(作・演出/伊藤毅)

◢◤◢◤◢◤◢◤◢◤

【出演】
井上みなみ
緑川史絵
佐藤 滋
藤谷みき (以上、青年団)
赤刎千久子(ホエイ)  
海老根理
岡野康弘(Mrs.fictions)
清水 緑
辻 響平(かわいいコンビニ店員飯田さん)
とみやまあゆみ(演劇ユニット鵺的) 
豊田可奈子
藤尾勘太郎

【スタッフ】
作・演出:伊藤毅
照明:伊藤泰行
音響:泉田雄太
舞台美術:谷佳那香
小道具・衣装:石原朋香
チラシ装画:赤刎千久子
宣伝美術:フルタヨウスケ
制作:河野遥(ヌトミック)
制作補佐:眞砂麻衣
舞台監督:中西隆雄/鳥巣真理子 

【公演日程】
7月 
7日(木) 19:00★=プレビュー公演
8日(金) 19:00
9日(土) 18:00
10日(日) 13:00
11日(月) 休演日
12日(火) 休演日
13日(水) 14:00
14日(木) 19:00
15日(金) 19:00
16日(土) 13:00/18:00
17日(日) 13:00
受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分(上演時間は110分を予定。変更の可能性あり。)

【チケット料金(予約・当日共に)】
一般 4000円  
★プレビュー公演 3000円
高校生以下 2000円


ほろびて『心白』について
2022/05/25 11:07アメブロ

ほろびて、という団体の、『心白』という作品に出演します。6月1日(水)から5日(日)まで せんがわ劇場で上演します。
今稽古をしています。


※写真は本文とは関係ありません。中学生の僕


夜中に目が覚めて(というか、寝落ちしていて起きた)、台本を丸めて手にもってサンダル履いて外へ出ました。
小さな川に架かる小さな橋のところには、一晩中明るいライトが点いてるところがあって、そこでぶつぶつと台詞の練習をしていて
たまに通りかかる自転車の人に気づかず、少し避けられたりしながら(すみません)


途中で猫が一匹寄ってきて、でも近くに呼んだら逃げられたりして


で、
アパートに帰ると、なんだか久しぶりに我が家に帰って来たみたいな気持ちになっていて
すごいな、旅行に行ってきたみたいだなとか思ったりして

自販機でジュースを2本飲んだので、総額270円 の、旅行

○○○○○○○○○○

稽古場でみんなと会うのがうれしくて、すこし照れくさい気持ちになる、そんな仲間です
みんな、僕は今回はじめましてだったのだけど

まだマスクを取った顔をほとんど見られていないのだけれど

○○○○○。


今はまだ、できあがっていないのですが、この作品をとても、観に来て欲しいと思っています。
コロナ禍もあったり、そうでなくても、普段忙しくてなかなか会って話せない人達と
もしくはまだ 話したことのない方と

いろんなこと、おしゃべりをするその代わり、お芝居を創っています だから本当は
風呂敷に入れて家まで届けてもいいんだけれど、僕らは(物理的には)、劇場からは出られないから
だから、待っています。

日本の、東京の、調布市の、せんがわ劇場に、
僕らはいます。

滋より。


https://horobite.com/play/kohaku/

第11回せんがわ劇場演劇コンクール「グランプリ」受賞公演

2022年6月1日(水)- 6月5日(日)

調布市せんがわ劇場

作・演出
細川 洋平
出演
加瀬澤 拓未(劇団献身)佐藤 滋(青年団/滋企画)葛堂 里奈(ブルドッキングヘッドロック)鈴政 ゲン 藤代 太一


些細な差異が、とめどなくなっていくさ。
こころはしろいままで世界に、あるのさ。

|風が吹いて、吹いたけど特に何も変わらないからわたしたちの
生活もつづく、おだやかなままで、いつもみたいにまた来る、
わたしたちの朝、|まきこまれないかぎりあそこに見えるものは
けっしてこちらとまざらない|ある夫婦の話をしようと思います。
それはしあわせなふうふの話だと思います。|あるしまの、
お話にもならない、できごとです。|


《日時》
2022年6月1日(水)- 6月5日(日)
1日(水)19:00
2日(木)19:00
3日(金)14:00、19:00
4日(土)13:00、18:00
5日(日)13:00

◎ 受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分。

《会場》
調布市せんがわ劇場
東京都調布市仙川町1-21-5
03-3300-0611(9:00 - 22:00)

京王線「仙川駅」改札より徒歩約4分

《チケット料金》
[全席指定] 前売:3,500円 当日:4,000円
○U-22割引:2200円(前売・当日共に/22歳以下・証明書提示)
○アートプラス会員:3200円★
○ハンディキャップ割引 前売:3000円★ 当日:3500円
○ギフトチケット こちらからご購入、数量限定。U-22取扱有

★=チケットCHOFUのみ取扱


今年の目標について
2022/01/13 21:35アメブロ

先日、1500m走を計測してきました。

これは、毎年やっている、「1500mを5分以内に走りきることを自分自身の誕生日プレゼントにする」、というやつです。


記録は5分3秒でした。今年は達成ならず。
これで通算の勝ち負けは五分五分になりました(30歳の誕生日から始めて、切れたり切れなかったり)。


当日の競技場のレーンには、数日前の雪が少し残っていました。
毎年、この企画に付き合ってストップウォッチを持ってくれている親友は、
僕がウォーミングアップをしている間、ずっと第一レーンの雪をコツコツ削って消してくれました。


走る前に、二人でいろいろと作戦を立てたのですが、
焦りの気持ちからか、はじめの一周目をとばしすぎてしまい、結局、ラスト300mにもう一段、ギアをあげることができませんでした。

前回(一年前)、4分59秒という奇跡みたいなタイムでクリアしてからも、コツコツと毎朝走り続けてはきたのですが、
コツコツ、という現状維持みたいな走り方では、基礎体力は少しずつ、普通に、落ちていくわけで
だからコツコツにプラスして、
ゼイハアと息のあがることをもっとやらなくちゃ、と素直に思ったりしたのです


二周目の時
僕にとって1500m走る上で一番きついのは二周目なのですが(なぜならまだまだ先が長いと思っちゃうから)

二周目の時
文字通り泣きながら(辛さと寒さで涙が出たのです)走っている最中、

心の奥の奥のほうで 僕は
「ずっとこうしていたい」と
多分、僕は
思っていたのでした

早く終わりたい
早く走りきってこんなしんどいこと終わらせたい、と心底、思いながら
もっともっともっと奥のほうでは
多分 多分ですけど
僕は


一年後、もまた、走ります。
「二年連続で切れなかったらこの企画は終了」と、親友と約束してますので、次回は、(何度目かの)山場です。

例えば僕は
一年後
1500mで5分を切る
為に、
生きる。

とっても冗談みたいだけど
けっこう本気だったりして

コツコツ
ゼイハア



不意に襲ってくる
たまらない気持ちを
もう いなすのはやめようと思います
もう どんどん青臭くなってやる

面倒くさい大人が、おじさんが、ゆきますよ~
ぶつからないようどうかご注意を
でも、道を空けたりしなくていいですよ
遠回りとか、寄り道とか、回り道とか、僕はたくさんしてきて慣れているので
たくさん迷惑かけるかもですが、笑われても決して不機嫌にはなりませんので
どうか 許していただいて



僕の今年の目標は、「たくさん笑う」です。

去年の二倍、笑う。
です。


18歳について
2021/10/28 18:06アメブロ

お久しぶりです、お元気ですか

マスクをつけたままの人の顔、ばかり見ているので、頭のどこかが正直ちょっともうしんどくなっていて、
電車の向かいの席の、全然知らない人の顔さえ、見られなくてさみしい とか思ってしまいます。
こちらは、そんなことをぼんやり考えながら、でも、元気です。

10月、旅公演に行っていました。
枚方市の公演の時、集合時間よりだいぶ早く劇場に入ってしまったので、劇場のそばの大きな川沿いを、てくてくジョギングをしていた時のことです。
とても広々した芝生の広場に、野外劇ができそうな場所があって、そこを通過しようとしたら
「お元気ですねぇ~!」
と、声をかけられました。
ふりかえると、優しそうなおじいさんがニコニコ笑っていました。
「(そちらこそ)お元気そうで!」
と返したら、そこからなんだかいろいろ話し込んで、
気がついたら僕はおじいさんのそばに座って、おじいさんのハーモニカの演奏を聴かせてもらっていました。
おじいさんは、この場所まで○○から(聞いたけど忘れてしまいました、多分なかなかの距離)自転車で来ていること、おつれあいをなくしてさびしくて仕方ないこと、ハーモニカは孫に教わった歌をYouTubeで探して独学だということ、話してくれました。
僕も調子に乗ってどんどんリクエストして、結局5、6曲演奏をしてもらったりして

10月なのに夏みたいな気温の夕方、その空は、だけどやっぱり夏のそれとは少し違うくて、きれいな雲でした
おじいさんのハーモニカを聴きながら、自分は今、どうしてここにいるんだっけ、なんて とても不思議な気持ちになって

集合時間が近づいて来たので、「あそこの劇場でお芝居やってるんですよ」なんて言いながら、僕はおじいさんとお別れしました。
「わたしもぜひ、観に行けたらよかったなぁ」
優しい笑顔でおじいさんは言ってくれて、
「いつかぜひ、観てくださいね!」
と僕は言って
お互いの名前を名乗り合って
おじいさんは僕の名前を鉛筆で丁寧にメモしてくれて
「また会えますように」
と、言ってくれました。


僕はその日の夜公演、ハーモニカのおじいさん、ヨシザキさんのために、「いい芝居しよう」と思いました。客席には、いないけど、自転車で行けるくらいの近くにヨシザキさんはいて、ヨシザキさんのハーモニカレパートリーが書いてあるメモ用紙には、僕の名前も書いてもらっていて、
だから、今夜もいい芝居しよう、と思いました。


♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


29年前の今日は、高校時代の友達の18歳の誕生日です。
二日前が命日なので、友達は、ずっと17歳です。
僕は46歳になりました。
実家に帰るたび、デカビタC持ってお墓に行って、いろいろ話します。だいたいは、僕の相変わらずの生活の報告と、でもがんばるわ、ということと、
で、また、と言って



ヨシザキさんは、
「私、いくつに見えますか?」とキラキラした笑顔で僕に質問しました
僕はほんとにわからなかったので、「わかんないす!」と言いました
「もうすぐ80なんですよ!」と笑いながらヨシザキさんは言って、「年の割には元気でしょう?」と得意げでうれしそうで
「イヤイヤ~ほんとに!お元気!」とか僕は言いました
雲が、すごいきれいでした


♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪



「そういえば、しげるさんていくつなの?」とか訊かれるたび、僕がいつも言うしょうもない冗談は
「18歳です~」
なのですが、
だいたい、ハー、とかタメ息つかれたり、なんなのそれバカじゃないの、ハイハイ、みたいな感じになるのですが(以前共演した海外の俳優さんたちにはちょっとだけウケたんだけど、彼らも内心「ハー」って感じだったのでしょうか)
まぁ、しょうもない冗談なのですが
しっかり46歳なのですが、あと二ヶ月で47歳なのですが

僕の中の、なんか、一個だけ、18歳で止まっちゃってるものがあるんですね
いいとか悪いとかではなくて、カッコいいとかダサいとかどっちでもなくて、
なんか、ずっと食べずに置いてある、でもなんでかまだ腐ってないリンゴみたいなのが一個だけあって、
バタバタ、オタオタ、生きている最中に
たまに、それを横目で眺めて、あーまだあるなぁって安心したり呆れたり、してるんですよね

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